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医療委任状の必要性

皆さんは、数年前に世界的なニュースになった、テリーシャイボ (Terri Schiavo)のケースをご記憶でしょうか?20代のときに自宅で倒れて意識不明となり、そのまま15年間植物状態だったテリーシャイボの、生命維持装置をとりはずすかどうかで、テリーの夫と、実の両親との間で意見が食い違い、7年間におよぶ法定での争いの結果、おそらくこれ以上植物状態で生きていくことは、テリー本人は望まないであろう、という結論となり、生命維持装置はとりはずされました。この争いは、ニュース報道をみているだけの私達にとっても、なんともやりきれず、心の痛む事件でしたが、テリーを愛する夫や両親にとっては、判決が下されるまで、おそらく地獄のような日々だったことでしょう。このような事態は、私達誰にでも起こる可能性があります。もしあなたが明日交通事故にあって植物状態になったら、あなたの愛する家族には、テリーシャイボの家族のような悲劇を味わわせることのないように、事前に準備をしておきませんか?

医療委任状(Durable Power of Attorney for Health Care)は、委任状に署名する本人が、自分で判断を下せない状態になったと、医師によって判断が下された時にのみ、有効となる委任状です。本人の状態が回復すれば、この委任状の効力はなくなります。

医療委任状では、本人が自分で正常な判断ができなくなった場合に、本人の代理として、医療的な判断を下す代理人を任命します。この代理人は、配偶者や成人した子供がなる場合が多いですが、友人でも誰でもかまいません。

また医療委任状には、本人が望む医療措置をあらかじめ記載できます。たとえば、宗教上の信条によりある種の治療を好まない人もいらっしゃいますし、ある種の薬品の使用を拒否する方もいます。また植物状態と判断されたら、生命維持装置はとりはずして欲しいという希望を記載される方もいらっしゃいます。

テリーシャイボのケースでは、その後色々なストーリーが報道されて、事実はどうだったのか、今となっては明確ではありませんが、もし医療委任状があったなら、家族はあれほど長い間、経済的にも、精神的にも、苦しまなくてもよかったかもしれません。本人の意思が、あらかじめ明示されていたなら、夫と両親が法廷で争う必要はなかったかもしれません。20代、30代のうちから、医療委任状を作ろうと考える人は少ないでしょうが、今これを読んでくださっているあなたは、おそらく自立した立派な社会人でしょうし、医療委任状というものがあるという知識を得られた以上は、作成することを検討してみてください。

医療委任状は、リビングトラストを作る場合、財産委任状とともに、通常パッケージの中に含まれています。

人生、明日何が起きるか、誰にもわかりません。皆さんも、1度考えてみてください。

なお、テリーシャイボのケースの詳細をお知りになりたい方は、インターネットで、Terri Shiavo のキーワードで検索されますと、たくさんの記事が出てくると思います。

 

 

 

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